今回は例え話が上手くなるにはどうすればいいか、具体例も含めて1人でもできるトレーニングを紹介していきます。
会話において相手の理解力を高めたり、面白味を持たせたりする上で例え話重要な役割を果たします。
もっと言えば、
「会話が上手い」=「例え話が上手い」
と言い切っても過言ではないくらい、コミュニケーションにおいては大事スキルと言えるのです。
とはいえ、都度内容や雰囲気が異なる他人との会話において、自由自在に満足いくレベルで例え話をすることはそう簡単な事ではないですよね。
そこで今回は、無意識レベルで例え話ができる体質になるための意識作りから日常生活でできるトレーニング、さらには大事な場面で失敗しないための思考も含め解説していきます。
例え話が自由自在にこなせるだけで会話のクオリティは格段に上がるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
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例え話は大きく分けると主に2タイプ
まず、例え話の種類を簡単に理解しましょう。
例え話は主に以下の2種類に分かれます。
- 実例解説型
- 内容変換型
前者はシーン関係なくどこでも使われる最もポピュラーな型で、後者は主にビジネスシーンで多く使われる型となります。
タイプ1:実例解説型
実例解説型とは主軸となるテーマや構成が存在する上で、同様のパターンが実施された例を説明する手法です。
主に企業の経営方針や法律など、何かしらの社会的なルールに基づいた会話をする際に利用します。
企業の営業マンや販売の仕事をしている人の説明に使われる事が多い型です。
▼具体例
「今回紹介のツールをご利用いただくことで貴社のパフォーマンスが30%UPすると想定されます。
また、合わせて他社成功例をいくつか紹介させていただきますね」
主軸となる物や構成がベースにあるため、内容変換タイプと比べると難易度は低めです。
タイプ1:内容変換型
内容変換型は元の内容を構造が似ている全く別ジャンルの事柄に置き換える手法です。
世間一般的な「例え話」といえばこの型で表現される話の事を言います。
▼具体例
「昨日営業先の企業に行ったんだけど、担当者の名前も必要な書類も全部忘れちゃって大変だった……」
「それって人数もいないし道具持ってないのに野球やるみたいなもんじゃん!」
内容変換型例え話の特徴は0から類似性の高い話をするという点です。
記憶の中にあるデータから構造やルールといった共通点を基に話を展開する必要あり、難易度は高めです。
その分上手く使いこなせば相手を感動させたり笑わせたりはもちろん、自尊心の向上にも繋がるハイレベルなスキルといえます。
例え話に苦労している人の9割以上はこの型で悩んでいるはず。
今回は例え話の代表格である【内容変換型】について細かく解説していきます。
例え話が上手くなるにやるべきことは?【日々の習慣や思考訓練】
ここからは先に紹介した2つの型を踏まえ、例え話を呼吸レベルで習得するための習慣や思考訓練を紹介します。
- 自分(相手)の言葉を映像化しつつ「どんな状況か」を考える
- 特定の物と同じ形や構造をした別の物を想像する
- 人なら人、物なら物に紐づける
- トレンドを把握しておく
1つずつ見ていきましょう。
例え話力を鍛える訓練1
相手の言葉を映像化しつつ「どんな状況か」を考える
会話中は相手の言葉を映像化しつつ状況を分析する癖をつけましょう。
こうすることで自身の記憶と紐づけやすくなり、類似した記憶を例え話の素材として利用するための練習になります。
「映像化しつつ状況を考える」というのはつまり、映像化したシーンは何が(誰が)どうなっている状態かを改めて考えてみるということです。
例題を出してみましょう。
あなたの友達が結婚式の代表スピーチをすることになりました。
ところが、当日になって原稿を忘れたとします。
でも友人は「一か八か、原稿なしでスピーチする」と言っています。
この状況を聞いたあなたが「そのことの大変さ」を別の表現で例えるとしたらどのようにしますか?(ぜひ考えてみてください)
この状況を映像化して状況を考えてみると、
- 結婚式という大舞台
- 無謀なことをしようとしている
こんなところでしょうか。
すると、例としては以下となります。
「企業の入社式にジャージで出席するみたいなもんだよ!」
「タンクトップ一枚でスノボやるみたいなもんだよ!」
この場合、1つ目の例では「結婚式という人生の大舞台」をキーに似たような大舞台にあたる状況を使って表現しています。
そして2つ目の例では「無謀さ」をキーにして無謀な状況を表現しています。
なんとなくイメージできたでしょうか?
今回の例では「大舞台」や「無謀」という言葉から別のシーンを想像していますが、これが成人式でもサウナとかでもいいわけです。
要は過去にあなたが見聞きした同じような「状況」さえ掘り起こせれば、あとはそれを使うだけです。
こんな感じで、日常のあらゆるシーンを使って頭の中で練習してみてください。
「そんな一瞬で思い浮かばないよ」って思うかもしれませんが、これが人間のすごいところで、癖づいてしまえば意識してなくても頭に浮かぶようになります^^
例え話力を鍛える訓練2
特定の物と同じ形や構造をした別の物を想像する
日常生活で何か特定の物などを目にした際にそれと同じ形もしくは構造をした別の物を想像する習慣をつけましょう。
これは目の前にある物や人を瞬間的に別の存在に例える練習になります。
日常でよく「この形って○○みたいだよね!」といった表現をすることがあるかと思いますが、まさにそれですね。
コツとしては形だけが同じで系統やジャンルが全く異なるものをイメージすると良いです。
逆三角形の屈強そうな体をした男性 → 便所マーク(男)
例えばこんな感じです。
ちなみに会話で実際に使う場合、自分と相手が知っているものであればニッチな例えでも問題ありません。
友達の家で飼っている犬の寝相 → ウチの抱き枕
みたいな感じです。
日常の小ネタになるのはもちろん、想像力を鍛えるトレーニングになるので、ぜひとも意識して生活してみてください。
例え話力を鍛える訓練3
人なら人、物なら物と紐づける
例え話をする際は主軸が人なら人に、物なら物に例えるようにしましょう。
言い方を変えれば元の素材と異なる素材で例えようとしないということです。
これは単純に同じ素材に例える方が難易度も低く、話が詰まる可能性を減らせるためです。
例えば以下を見てください。


上記例で言えばスマホケースを「感触」という共通点を利用して、同じ「物」である座布団に変換しています。
座布団であれば誰もが知っている物なので相手もすぐに認識でき、スムーズに笑いが生み出せるわけです。
このように、大まかな素材は変えずに別の部分を利用して変換するイメージです。
人は特定の物と似ている物を思い浮かべる際、
「大学の友達が誰かに似てるんだよねー」
「おしゃれな形の食器だね!同じようなものうちにもあったような……」
といった感じで意識しなければ元の系統と同じ素材を思い浮かべる傾向があります。
こうすると自分が例えやすいのはもちろん、相手も瞬間的に理解しやすくなります。
変にひねりなどを狙わず、自分も例えやすく相手も理解しやすい事がベストです。
例え話力を鍛える訓練4
現在のトレンドや世代ごとのブームを把握しておく
現在のトレンドや自分と年の離れた世代で流行ったブームなどを常々把握する癖をつけて例え話のバリエーションを増やしておきましょう。
年の離れた人と話す時は、その年代に流行っている(いた)トレンドやブームを例え話のネタにできれば相手の理解も高まります。
同じネタやパターンばかり話しているといずれ相手は飽きてしまいます。
普段我々がニュースを見るのは新しい情報を知識として取り入れたいからです。
いつ見ても同じ内容ばかり取り扱っているニュースをずっと見たいとは思いませんよね。
- 若い人の間で流行っているドラマやヒット商品
- 相手が年上の人なら昔起きた有名な事件
事前に相手の年齢が分かっているなら、ここまでに紹介した手段を用いて使ってシミュレーションをしておくのもアリです。
相手の世代に合わせて臨機応変にネタを変えられれば、特に営業や接待をする際は相手の評価アップに繋がりますよ。
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例え話でスベらないコツは『相手が知っている事で例える』
相手も納得する上手い例え話をしたいなら自分はもちろん、相手も知っているジャンルで例えるようにしましょう。
理由は2つ、
- 自分が詰まらずテンポよく話せる
- 相手のインプットもスムーズ
これらを満たせるためです。
会話をするにあたっては心の余裕と相手の理解度はめちゃくちゃ重要です。(相手を満足させたいなら尚更)
逆に言えば【自分だけが詳しくて相手が知らなそうなジャンル】を使ってドヤ顔で例えるようなことは間違ってもやってはダメです。
相手からしたら「そもそも例えてる題材がわからん」となるのは目に見えているので……
例え話をするにあたって達成すべきことは
「いかに高度で頭の良さそうな例え方ができたか」
ではなく
「相手がどれだけ納得したか」
なのです。
よく「話が上手い人は難しいことを簡単に説明する」と言いますが、まさに例え話が分かりやすい人の代表格です。
ちなみに難しいことを簡単に説明する方法としては以下の2種類があります。
1:生活習慣で例える
「○○っていうのは、例えば会社や学校で言えば……」
2:相手の趣味や好きなことで例える
「○○っていうのは、Aさんが好きな海外旅行で言えば……」
おそらく「簡単なこと」というと基本的には1を想像するはずです。
でも相手に特定の趣味などがある場合、それを使って話しても相手からすれば「簡単に理解できる内容」になるわけですね。
自分にも共通する事なら自分も話しやすいので尚更良いでしょう。
たとえ世間一般的には難しいことでも相手が詳しい事であれば相手の理解度は確実に高まります。
相手を失望させない上手な例え話をしたいなら意識しておきましょう。
【まとめ】例え話が上手くなるためには日々の脳トレが必須!
今回は例え話が上手くなる方法について、日常で1人でもできる訓練方法について解説してきました。
まず、例え話には2つのタイプがあるとお伝えしました。
- 内容変換タイプ(元のものから全く違うものに例える:例え話といえばこれ)
- 実例解説タイプ(類似した例を出す:主に仕事で使う機会多)
場面に応じてこれらを使い分けましょう。
常日頃のイメージトレーニングや実践練習も欠かせません。
- 相手の言葉を映像化しつつ「どんな状況か」を考える
- 特定の物と同じ形や構造をした別の物を想像する
- 人なら人、物なら物と紐づける
- 現在のトレンドや世代ごとのブームを把握しておく
これらは日常生活で常に意識しておいてください。
そして最後に忘れてはいけないことは「相手の知っている事で例える」ことです。
相手が知らない話で例えてしまうと、まず会話の材料そのものを理解するという無駄な作業が発生してしまいます。
これでは相手が会話を理解する際の妨げになるのでよくありません。
こんな感じで、相手を接待するつもりで相手にできる限り寄り添った会話を展開してみてください^^
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。